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掛川100景 【No.49】 つま恋

『つま恋』の愛称で親しまれる自然に囲まれたリゾート施設

『つま恋(つまごい)』は、掛川市満水(たまり)に在る施設です。

その広さは140万㎡(東京ドームの約36個分)。1974年にオープンし『つま恋』の愛称で親しまれています。
※現在の正式名称は『つま恋リゾート彩の郷』(2017~)

つま恋という名前は、平安時代後期の歌人・橘為仲(たちばなのためなか)が小夜の中山で詠んだ和歌にちなんで名付けられました。

「たびねする 小夜の中山さよ中に 鹿ぞ鳴くなる 妻や恋しき」

(風雅和歌集入集/橘為仲)
小夜の中山公園内にある歌碑(※小夜の中山は、旧東海道の日坂宿と金谷宿の間にある峠。坂道が続き街道の難所と言われた)

つま恋をどうミルか?👀

👀01. フォークソングの聖地、音楽の聖地

つま恋は、ヤマハ音楽振興会主催の『ポピュラーソングコンテスト』の会場として、多くのアーティストを輩出しました。

音楽との関係性は深く、1975年に『吉田拓郎・かぐや姫オールナイトコンサートinつま恋』が、ヤマハリゾートつま恋の多目的広場で開催されたことから、フォークソングの聖地とも呼ばれます。

円形につくられた多目的広場では、これまでに多くの野外音楽イベントが開催されています

👀02. 市民の人口を超える若者が掛川に集まった!?

日本の音楽史に残る伝説的なイベントと評された『吉田拓郎・かぐや姫オールナイトコンサートinつま恋』には、5万人以上の観客が集まりました。

当時の様子を聞くと、掛川駅からつま恋へと徒歩で向かう長い列が、イベントの数日前から出来ていたと言います。

当時の静岡県条例では、20時以降の未成年外出が禁止であったため、学校では「(未成年は)コンサートに参加しないこと」と伝達され、20時を過ぎると警察官が会場の巡回に周り、未成年の補導が行われたそうです。

その後もつま恋は、『ap bank fes』『Festival de FRUE』などさまざまな音楽イベントの会場として利活用されています。

つま恋リゾート彩の郷のミュージックガーデンとホテルノースウィング

👀03. 家族連れや観光客に人気のスポット

現在つま恋は、音楽だけでなくスポーツの振興にも力を入れています。

特にアーチェリーでは、初心者の方から全日本学生アーチェリー王座決定戦、全国高校選抜大会等のトップレベルの競技会に至るまで幅広く利用されています。

乗馬クラブをはじめ、四季折々の景色や自然を体験できるアクティビティがいっぱい

妻を恋い慕うその名にふさわしい1日1組限定のウェディング式場や、日帰り温泉『森林の湯』、季節のイルミネーションなど、複合型のレジャー施設として国内外から多くの人々が訪れる観光スポットになっています。

広大な敷地は緑に囲まれ、散策やピクニックにも最適なロケーション。ウォーターパークは家族連れに人気です

つま恋リゾート彩の郷
所在位置:〒436-0011 静岡県掛川市満水2000
TEL:0537-24-1111(代)FAX:0537-62-0344
ホームページ :つま恋リゾート彩の郷

小夜の中山公園
所在位置:〒436-0002 静岡県掛川市佐夜鹿307

アクセス
つま恋リゾート彩の郷
車でのアクセス:東名高速道路「掛川IC」から車で約15分。
公共交通機関:JR掛川駅南口から無料送迎バス(事前予約制)あり
 ※南口を出て正面のロータリーを越えた場所

参考:
ニュースイッチ「音楽イベントで『自由』に絵を描きなさい」 つま恋を創ったヤマハ社長の思い
朝日新聞デジタル「つまごい」を訪ねて(4) 
ウィキペディア 吉田拓郎・かぐや姫 コンサート インつま恋